アニメだけじゃない!昔から日本にいた妖怪の伝説を紹介!

まだまだ最近の口裂け女もトイレの花子さんも今は妖怪扱い!

通りに赤いコートを着た若い女性が現れます。その女性はマスクをしているのですが、学校や塾の帰りに出会った子どもに、突然「私って綺麗?」と聞いてきます。子どもが素直に「綺麗。」と答えると、「これでも?」と言ってマスクを外します。

すると、耳元まで大きく裂けている口が現れます。もし、「綺麗じゃない。」と答えると鎌や包丁、カミソリ、ハサミなどで殺されます。

そんな都市伝説が、昭和の時代に流行しました。有名な妖怪などと比較しても、まだつい最近と言えます。

この「口裂け女」は、その発祥場所が岐阜という説が有力です。愛知という話もありますが、どちらにしても1978年の中京地区が始まりになります。その後、小学生に瞬く間に広がり、マスコミに特集まで組まれるようになりました。あっという間に全国に広まったからか、口裂け女の特徴や対処法も地域によって様々出ました。

一見子どもの噂話のようですが、この口裂け女は、福島県や神奈川県ではパトカーが出動したり、兵庫県では模倣犯が出て逮捕されたり、社会問題にまでなりました。

口裂け女の正体ですが、いろいろな説があり、精神病院からの脱走者や整形手術に失敗した女性、古くは江戸時代に起こった岐阜での農民一揆の農民の怨念や、明治~大正にあった女性が恋人に会うために山道を行くのを用心の為に丑の刻参りを装ったのがモデルになった、などがあります。

同様に都市伝説的に広まったものに、「トイレの花子さん」もあります。これもまた、昭和に学校の怪談として子ども達の間にあっという間に広がりました。

トイレの花子さんの出没場所はやはり地方によって若干異なりますが、多く共通しているのは、学校の3階、女子トイレの3番目の個室、扉を3回ノックする、など3という数字です。そして多くは赤いスカートのおかっぱ頭の女の子にトイレに引きずり込まれたり、襲われたりするものです。

が、地域によって現れる状況が違ったり、襲われ方が違ったりいろいろなバージョンがあります。中には、女子トイレでなく男子トイレに出る話があったり、花子さんだけでなく家族総出で出てくることもあります。ちょっとここまでくると、流石に信じられないという人も多いでしょう。

トイレの花子さんのルーツとも言えるモデルの存在ですが、これがあるのです。

ただし、本名が長谷川花子となっていて生まれ年や好き嫌いもわかっているわりに、どうして霊となったのかは、はっきりしなかったりします。

逆に、名前は花子ではないけれど、実際に起こった事件が元となっている説もあります。これは、昭和12年に遠野市で実際に起きた事件がモデルになっています。

少し怖いお話なので詳細は割愛しますが、夫の女癖の悪さに怒り狂った女性が一家心中を起こした事件です。そこには小学5年生の長女がいたのですが(子どもは娘2人に息子1人)、小学校のトイレに逃げ込んだものの、最終的に犠牲になっています。

この話は、直接的に花子さんの出没エピソードの状況とは違うのですが、女の子が逃げ込んだ学校のトイレに霊が出ると噂があったようです。(実際に隠れたトイレと同じではないようですが。)

他には、変質者にトイレで殺された話(実在する事件はあるのですが、年代的に噛み合うかどうか・・・。)や自殺した少女の霊がモデルなど、あくまで噂でしょうが、話は尽きません。

口裂け女にしてもトイレの花子さんにしても、まだ新しい為、都市伝説としての内容ではあるのですが、しかしアニメを見てもわかるように、妖怪としての扱いをされるようになっています。妖怪も変わっていくんですね。