アニメだけじゃない!昔から日本にいた妖怪の伝説を紹介!

妖怪の総大将と言われるがやっていることは地味なぬらりひょん!

妖怪アニメでは、多くの僕を従えて主人公の大きな敵として現れる。妖怪の総大将として格好よく扱われる「ぬらりひょん」ですが、昔から言われている妖怪としてのぬらりひょんを見ると、ちょっとガッカリする人は多いかもしれません。

容姿としては、一部を覗いて元のビジュアルとあまり変わらないのでさほどガッカリすることはないかもしれませんが、後頭部が大きい禿頭の老人の絵になっています。表情も名前を表しているような笑いをしています。

「ぬらり」は滑らか、「ひょん」は奇妙な様子を意味していると考えられています。それらの言葉の組み合わせから、つかみどころのない妖怪とされています。

その為か、悪戯や人間への驚し方がはっきりとされていないのですが、昔の妖怪画に記された言葉から推測されたり拡大解釈された内容が、今現在のぬらりひょんの格好いい「妖怪の総大将」という立ち位置や人間の驚し方に繋がっています。

では肝心の、ぬらりひょんは具体的にどのような妖怪か、と言う点ですが、実は今風に言えば、無銭飲食をするような妖怪です。そう言っては怒られるかもしれませんが、その孫が主人公の漫画では、時々無銭飲食をしていたようです。

改めてきちんと説明すると、ぬらりひょんが妖怪として行う悪行は、夕方の忙しい時間帯に突如現れて家の中に入り込み、さりげなくお茶を飲んだり煙草を吸ったりしてから、またさりげなく消えていきます。家の者は、家族の誰かがいるのかなとあまり気にしないため、正体に気付きません。

格好よく言えば、人間の心の隙間に入り込んで悪さをする妖怪になります。アニメによっては、その点がクローズアップされて、とても悪い妖怪のように書かれていたりします。(家の中に上がり込むことも、もちろん良いわけではないのですが。)

そんなぬらりひょんがどうして妖怪の総大将なのか、不思議に思う人も多いでしょう。

先にも触れたのですが、そもそも江戸時代の妖怪図にあった「化け物の親玉」という一言が原因と言え、それが時代を追うにつれて拡大解釈されていったのが、アニメなどで主人公の宿敵としての役割を得、妖力も強くなっていきました。

ぬらりひょんという妖怪は、どんどん脚色され、また創作部分が多く含まれるようになったおかげで、今の立場があると言えます。本当に多くの漫画やアニメでは、強い妖怪として扱われています。

変わったところで地縛霊から妖怪になった猫が出てくる妖怪アニメでは、元々の禿頭の老人が、今で言うイケメンとなっているのは、ちょっと面白いところかもしれません。そんなぬらりひょんならば、勝手に家に上がっても許してしまうかもしれません。しかも閻魔大王の右腕的存在となっています。

実在するかどうかは兎も角、昔の面影もほとんど無くなったぬらりひょんですが、だからこそ、今の妖怪や怪異を信じない人達にも妖怪という存在をアピールするのに一役買っていると言える大きな存在です。そう考えると、確かに妖怪の総大将としてもいいのではないでしょうか。